健康寿命と温熱性能

「健康寿命」とは、平均寿命のうち、自立して社会活動ができる期間。WHO(世界保健機関)が提唱した指標で、平均寿命から衰弱・病気・痴呆などによる介護期間を差し引いたものです。

日本人の平均寿命は約80歳、健康寿命は約72歳と言われていますが、つまり、この差の8年間は「不健康寿命」を過ごしているということになります。この8年間は介護期間として本人のストレスだけでなく、家族や周辺の人たちに多大な負担をかけることになります。さらに、公的な医療費負担も膨大になっているようです。

家の温熱性能はこの「健康寿命」と大きく関わっていることが、研究や調査によって解明されています。ヒートショック(急激な温度変化により体が受ける影響)で心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがあります。特に入浴中の急死者は交通事故での死亡者より多い年間1万人を超えると言われています。高気密・高断熱の家では各部屋の温度差を低減して、ヒートショックを防ぐ効果があります。また、適切に水分(湿度)管理をすることで、カビやダニ・インフルエンザウィルスなどの微生物の繁殖を抑制し、アレルギーや喘息などを緩和することもできます。

これからは高齢化社会の時代です。歳をとれば必然的に家にいる時間が長くなります。健康で笑顔で過ごせることは本人にも家族にとっても幸せなことです。「温熱性能の高い家づくり」は、本人、ご家族、そして公的医療費の負担軽減に直結する「健康づくり」に大きく貢献することでしょう。

これからは「健康寿命をのばす家」です。

高齢者の溺死による死亡率

相対湿度と微生物等との相関関係

 

 

 

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